東加茂郡下山村立三巴小学校
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学校名 |
東加茂郡下山村立三巴小学校 |
児童数 |
17名(男子8名 女子9名) |
実施学年 |
全校(全校いっしょに) |
実施児童数 |
17名 |
活動場所 |
校内(講堂) |
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聴覚障害者の方を間近に迎え、日頃の生活の様子を聞いたり、子どもが疑問に思ったことを聞いたりすることで、聴覚障害者に対する理解を一層深める。さらに、世の中には様々な障害を持った人がいることを知り、相手の気持ちに立って行動することの大切さに気づかせる。
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・講師には、事前に学校の立地や児童の様子などを知らせるとともに、当日の指導方法について、打合せをした。
・児童には事前に、どんな障害の人が来るのか知らせておいた。また、聴覚障害者の生活上の苦労などを考えさせておいた。
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本校では、毎年この時期に福祉実践教室を実施している。子どもたちは、6年間を通して様々な障害のある人と接し、障害者に対する理解を深めている。
本年は、聴覚障害者1名と手話通訳者1名を招いて子どもたちとのふれあいの時間を持った。
はじめに、聴覚障害者の中村さんから、子どもたちに向けて、話があった。そこでは、聴覚障害者は、外から見ると健常者と区別がつかないこと、健常者とのコミュニケーションの方法には、手話だけでなくファックスやメモ、電子メールなど、いろいろあるが、これらは目に見えることがすべてなので、台風などの災害時に停電したときなどは、大変不安であることなど、実際の生活の中の具体例をお話をいただいた。
次に、両親と兄が聴覚障害者である小学生の女の子の生活をえがいたビデオ教材を見た。そこでは、朝起きてから、帰るまでの学校生活、お母さんが買い物をしたり、近所の人と話したり、先生が家庭訪問に訪れたりするなどの家族の生活を映像で見ることができた。
最後に、聴覚障害者の中村さんから、あいさつや自己紹介の仕方など基本的な手話を教わった。子どもたちは、中村さんといっしょに、手を動かしながら楽しく学ぶことができた。参加した子どもの感想は次のようであった。
5年生児童
11月2日火曜日、中村さんという耳の聞こえない人が学校に来てくれました。中村さんは、いろんなことを教えてくれました。不便なこと、他の人とのお話のしかた。でも、いちばん印象に残っているのは、手話を教えてもらったことです。とてもおもしろい手話や指文字がたくさんありました。指でそのまま漢字の形を作ったり、その漢字に関するものを手で表したり。とてもおもしろかったです。私は、今まで「障害者」という人たちは、みんな「もう私は生きていけない」ともう生きる力をなくしている人たちだと思っていました。でも、みんな、楽しく生きていくためにたくさん努力をして、一生懸命がんばっている人たちなんだなあとこの福祉実践教室でわかりました。本当に勉強になったなあと思いました。 |
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・学年の発達段階に応じて感じる事柄は様々であるが、世の中には聴覚障害者がおり、健常者と同じ社会で精一杯生活をしていることに目を向けることができた。
・聴覚障害者は、外見は健常者と同じだが、音が聞こえず視覚だけがたよりの生活をしていることを知ることができた。
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今まで1年に1回この時期に福祉実践教室を行ってきた。子どもたちは6年間を通して様々な種類の障害の人と接してきている。しかし、山間地域を2kmから3kmほど徒歩通学してくる子どもたちが、日常生活の中で障害者の方と出会う機会は少ない。今後、道徳や総合的な学習の時間の中でも、障害者について触れ合うことができるようなカリキュラム作りを工夫したい。
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