露点

 空気は水蒸気を含むことができます。温度の高い空気は多くの水蒸気をふくむことができ、温度の低い空気は少しの水蒸気しかふくむことができません。ある温度の空気がどれくらいまで水蒸気をふくむことができるのか、1立方mあたりで調べたものを「飽和水蒸気量」といいます。

 飽和水蒸気量は、温度によって決まった値なので(気圧によって少し変化しますが)グラフや表であらわされます。

 通常、湿度を求めるには、湿度計か、乾湿計を用いることになります。しかし、特別な装置を使わなくても、湿度を求める方法があります。

 空気の中にふくまれる水蒸気の量とその空気の温度がわかれば、計算によって湿度を求めることができます。では、その空気の水蒸気量を調べるにはどうしたらいいでしょうか。

 飽和水蒸気量は温度によって変化します。温度が下がれば、空気中にふくむことができる水蒸気の量は減っていきます。つまり、湿度が高くなっていくのです。(⇒湿度のイメージ)そしていつかは、、空気中にふくむことができる水蒸気の量(飽和水蒸気量)とその空気の水蒸気の量が一致するときがきます。これ以上温度が下がれば、ふくみきれなくなった水蒸気が水滴となってでてきてしまうというぎりぎりの温度です。この温度をその空気の露点といいます。

 空気の温度を下げていくといつかは露点に達し、空気がふくんでいた水蒸気はふくみきれなくなり水滴になって出てきます。このとき、その空気がもともとふくんでいた水蒸気量と、露点の飽和水蒸気量(空気がふくむことができる限界の水蒸気量)とは同じになっているのです。露点を調べることで、湿度を求めることができるのです。式は次のようになります。

  (湿度)=(露点の飽和水蒸気量)÷(空気の飽和水蒸気量)×100

 露点を求めるには次のような方法があります。

 コップに水を入れ、しばらく放置した後、水温を測ります。水温は室温と同じになっているはずです。コップに氷を入れたり出したりしながら少しずつ水温を下げていきます。コップの外側に水滴(くもり)がつき始めたときの水温を計ります。このときの水温がその空気の露点になります。

乾湿計用湿度表 飽和水蒸気量
露点 湿度の求め方
水が蒸発する理由 湿度に戻る

 

 

 

露点の測定の仕コップの露点のムービー