雲のでき方

 晴れた日、洗濯物を干しておくとやがて乾きます。水が蒸発して空気中に出て行くからです。蒸発した水(水蒸気)は、空気に含まれていきます。

 夏のほうが冬よりも早く洗濯物が乾きます。これは温度の高い空気の方が、低い空気よりもたくさんの水蒸気を含むことができるからです。⇒湿度

 水蒸気をたくさん含んだ空気の温度が下がると、空気中に含みきれなくなった水蒸気が水となってでてきます。冬の朝、ガラスに水滴がついていたり、冷たいジュースの入ったコップのまわりに水滴がつくことがあります。これは、ガラスやコップのまわりの空気の温度が下がり、空気中の水蒸気が水となって出てきたからです。

 空気の温度が下がり、水蒸気が水滴となって空気中を漂っているのが雲です。水滴は温度が低ければ氷の粒になります。雲を作っている水滴や氷粒を雲粒といいます。

 では、空気の温度が下がるのはどういうときでしょうか。その主な原因を2つあげます。

理由1 気温の低下

夕方に比べ、明け方の気温は低くなっています。あまり大きく温度が下がることはないのですが、空気が水蒸気を割合多く含んでいるときには、水蒸気が水となって出てきます。地上付近の空気であれば、霧になりますし、高いところの空気なら雲になります。

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理由2 空気の上昇

 風船を空にあげると、しだいに大きくなりやがて破裂します。上空は、地上に比べ、空気が薄くなっているためです。空気が何らかの原因で上昇すると、周りの空気にあわせ体積がふくらんでいきます。⇒気圧

 空気には、体積が増えると温度が下がるという性質があります。上昇した空気の温度はしだいに下がっていき、やがて空気中の水蒸気が水滴となって出てきます。

 

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 上昇した空気は地上のほこりや花粉などを上空に巻き上げます。そのほこりや花粉などを核になり、水蒸気が水滴となって出てきます。この水滴が雲の粒になるのです。したがって、上昇気流が起きているところでは、雲ができやすいことになります。
上昇気流
断熱膨張 空気の密度
雲を作ろう 雲の成長
ドライアイスから湯気がでる