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七宝は、銅や銀といった金属などの素地に釉薬を融着させて制作し、鮮やかな色彩が七つの宝石に例えられる美しいやきもので、七宝焼とも称されます。紀元前のエジプトで始まったといわれ、日本へは古墳時代末期に伝わりました。江戸時代後期に尾張藩士の梶常吉が創出した尾張七宝は、明治時代以降の重要な輸出品として、湧き上がるような技術革新を引き起こします。それは従来の七宝が、くぼめた穴の部分に釉薬を施す「象嵌」であったのに対し、銀や金などの細い帯状の金属線を貼り付けた中に釉薬を盛り込む「有線七宝」や、その植線を用いずに釉薬でグラデーションを生み出す「無線七宝」など、近代七宝の極みともいうべき職人技の発展でした。尾張七宝の技法は各地に広まって帝室技芸員を誕生させた一方で、高度な技術を有しながらも、その名が知られずにいる名工たちの活躍もあったのです。
本展では、明治時代から戦前の尾張七宝や帝室技芸員・並河靖之の新収蔵品を中心に、世界を驚嘆させた緻密な植線の生み出す繊細な美と、神業のような彩りが織りなす超絶技巧の七宝の世界を紹介します。
開催期間
- 2025年 9月 19日から 2025年 12月 21日 まで(毎週 日曜、火曜、水曜、木曜、金曜、土曜)
- 休 館 日 :月曜日(祝休日の場合開館し、翌平日休館)
開館時間:10:00〜17:00(入館は16:30まで)
開催会場
- 横山美術館
受講費用
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【入館料】
一般:1000円(800円)
高・大学生・シニア65歳以上:800円(600円)
中学生:600円(400円)
小学生以下:無料
*障がい者手帳をお持ちの方700円
*( )内は20名以上の団体料金
申込み
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申込先:
横山美術館
〒 461-0004 名古屋市東区葵1-1-21
TEL:052-931-0006 FAX:052-931-0008
その他
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講演会「現代に生きる尾張七宝の伝統技法」:
長年にわたって安藤七宝で制作に携わり、作家としても活躍された苦労と喜びについて、実演を交えながらお話しいただきます。
日 時:11月2日(日) 13:30〜15:00
講 師:森 三喜男 氏(元・日本工芸会 正会員)
定 員:40名(要事前申込)
参加費:無料(要入館料)
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ギャラリートーク:
学芸員による展示(企画展・常設展)解説を行います。
日 時:9月20日(土)、10月4日(土)、10月18日(土) 、11月1日(土)
11月15日(土)、12月6日(土)、12月20日(土)
各回13:30〜(1時間程度)
場 所:横山美術館展示室
※事前申込不要、要入館料
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ホームページURL:
https://www.yokoyama-art-museum.or.jp/
問合せ先
- 横山美術館
- 〒 461-0004 名古屋市東区葵1-1-21
- TEL:052-931-0006 FAX:052-931-0008
- E-Mail:2017@yokoyama-art-museum.or.jp