宇宙はどこまでわかっているか |
ガリレオ・ガリレイ
地動説は次第に広がっていきましたが、その中でさらに大事な発見がありました。それはガリレオ・ガリレイの発見です。ガリレオは、皆さんよくご存知のように、振り子の等時性を発見しました。また、彼は地動説を信じていて宗教裁判にかけられた時も、判決が下った後に、「それでも地球が回っている」というように呟いたと言われています。
しかしそれ以上に彼は宇宙論に重要な役割を果たしました。それはガリレオが望遠鏡を用いて初めて宇宙を観測した人だということです。望遠鏡を自分で作ってみて、その望遠鏡で夜空を眺めて、木星の4大衛星を発見したとか、月がデコボコしていることや、太陽に黒点があることを発見したということは、たぶんご存知だと思います。そしてあまり知られていませんが大事なことは、彼は望遠鏡で天の川を見たということです。そして天の川は多数の星の集団であるということを発見しました。要するに彼は望遠鏡で見て、太陽が無数にある世界が広がっているということを発見しました。アリストテレスやコペルニクスは太陽系の中心が地球にあるのか、太陽にあるのか、その争いをしていましたが、そうではなくて、この太陽が無数にある、要するに私たちの宇宙は無数の太陽が散らばっている世界であるということを明らかにしたのがガリレオです。その意味では非常に広い宇宙空間の中に無数の太陽、つまり星が散らばっていて、無数の太陽のそばに、無数の地球のような惑星が存在するかもしれないという考え方は、17世紀の始め頃にはもう広がっていたということです。