輝け あいちっ子 
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家庭教育を支援する体制

(1)家庭教育支援者はなぜ必要か
ア 親が求めている子育ての相談相手
「家庭養育上の問題」として「しつけや子育てに自信がない」と答えた世帯の割合  子育てには、少なくとも何をどこまでやれば万全という基準はありません。それゆえ、多くの親は、子育てについていつも不安を抱いたり、予測される事態に備えて、対応の仕方や知識を学びたいと望んでいます。
 情報化時代の今日では、誰もがテレビや雑誌から子育てについての大量の情報を容易に得ることができます。しかし、これらの情報は、平均的であったり一般的であったりして、そのままでは自分の子育てに活用することは難しいのです。したがって、親は、子どもが小さければ小さいほど、テレビや雑誌からの情報よりも、身近な体験者からの具体的な体験談や直接的な指導を得ることを願っているのです。
 このことから、組織的、公的な指導者ではなくて、もっと身近な存在としての相談相手が必要になっているのです。
イ 家庭教育の支援者の役割
 これまでも、また現在も家庭教育を支援するために活動している人の多くは、自分も子育て中、もしくは子育ての経験を持った人だと思います。
 支援者としての役割の一つは、自分の経験をもとに他人の子育ての悩みや苦労をじっくりと聞き、理解し、共感することです。その上で、よりよい家庭教育の在り方について話し合うことが、家庭の孤立化、親の孤立化を防ぎ、問題を共に解決していく道へと導くことができるのです。
 役割の二つ目は、家庭教育に関する講座・学級などに周りの人を誘って参加する、日常の近所づきあいの場に家庭教育の話題を提供するなど仲立ち的な働きがあります。この働きを通してのかかわりが、家庭や地域社会の教育力の向上に役立ちます。地域の大人たちが連携して子どもたちを見つめ、活動していることで、結果的に、子どもは自分が温かく見守られていること、安全な居場所が与えられていることを実感し、さらには大人を見習い、期待に応えようとする意欲を持って行動するものです。
 これらを含めて、家庭教育の支援者としての心構えをまとめると、以下の6項目になります。
家庭教育の支援者に望まれる心構え
1 自らも進んで家庭教育について学習しようとする。
2 地域の子どもの状況に敏感である。
3 子どもたちのための地域活動に積極的に参加する。
4 ボランティア活動の意義が分かり、進んで参加する。
5 他人の悩みや苦しみを聞き、理解し、共感できる。
6 相談される者として、他人を受け入れ、適切な助言ができる。


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