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分館爲三郎記念館では、名古屋市出身のガラス作家・郡和子の作品を展覧いたします。郡和子は愛知県出身で、光の透過という特性を持つガラスに対峙し、まだ見ぬ≪素材の美しさ≫を追求しています。瞬発力が要求される吹きガラスと、冷えたガラスを組み合わせ電気炉に入れ加熱し、変形・融着させるキルンワークという対照的な技法を取り入れ、色彩、フォルム、透過度のバリエーションにより唯一無二の美しい作品を手掛けます。そこから生み出される作品は雄大な大地の根底にある蠢く地層、あるいは人類が見たことのない神秘的な泉をも想像させる圧巻の存在感を放ちます。近年は銀の変化を研究し、窯の中で銀とガラスを融合させたパート・ド・ヴェールの新たな造形に挑戦しています。これまでの郡の色彩ともいわれる日本の色を基調としたエメラルドグリーンが窯の中で酸化するいぶし銀とが織りなす新しい表現で、ガラス素材の無限の可能性に迫る展覧会です。