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サルといえば「キーキー」と鳴いているイメージがあるかもしれません。でもニホンザルをよく観察してみると、澄んだ声で「クー」と鳴いたり、静かな声で「グッグッ」と互いにやり取りしたりしています。これらの穏やかな音声はコンタクトコールと呼ばれ、集団内の個体同士で鳴き交わされます。ニホンザルはこれらの音声で、何を伝えているのでしょうか。また、相手に音声が伝わるように、何か工夫をしているのでしょうか。飼育、野生のニホンザルを対象として行われてきたこれまでの研究や、講師自身が餌づけ集団のニホンザルを対象として行ってきた研究から、分かってきたことをお話しします。講師:勝 野吏子 先生 (大阪大学大学院 人間科学研究科)