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イラン・タイの文化とのふれあい

 

【 イランでの回教徒文化とのふれあい 】
  私たちがイランに行った時はちょうど冷戦の時で、とっても貧富の差がありました。行く前、イランは回教徒の国だからとにかく肌を見せはいけないし、左手を使ってはいけないと言われました。何故かと聞くと、左手は不浄の手だと言われているそうなのです。砂漠の国で水もないですし紙などもぜいたく品で、彼らがトイレに行くときには左手を使うのです。特に1日3回(朝太陽が上がる前、昼、太陽が沈んだ頃)のお参りの前に左手で体をきれいに洗い、それから聖なる場所メッカに向かって祈るわけです。私の父は左ききだったので、イランの友だちのところへ呼ばれて行く時は左手の上に座って食べていました。そうしないと左手を無意識で使ってしまうものですから。
 回教の文化はすばらしくて、世界の視野が広く、回教徒のコーランについても非常に幅広い解釈をされています。それから、とにかく子どもに対してはものすごく寛容です。子どもを見るとすごく可愛がってくれますし、寄って来ては頭をなで、ほおずりしてくれるのです。
 
【 タイでの仏教徒文化とのふれあい 】
 その後に行ったタイは仏教徒の国ですから、非常に奥ゆかしくて、そういう点では日本の文化のルーツは仏教の精神から来ていると思います。私たちが行っていた学校も教会がやっている学校で、やはりシスター達は孤児院に行ったり、またタイの子どもたちが勉強するために図書館を建てたりとか、いろんなことをしていました。よく子どもたちにクリスマスに差し上げる絵本を持ってらっしゃいとか、図書館にもっと本が必要になったから絵本を持ってきてくださいねと言われて、私たちは抱えて絵本を持っていって、子どもたちと本を読んだり、遊んだりしていたのです。
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