発達と尊厳−身体の健康−1 
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肥満のリスク


 次に、肥満にはどういう危険があるのかを見ていきましょう。「ヘソ回りが男性は85センチメートル、女性は90センチメートルを越えたら要注意」と言われています。先ほど、肥満の基準を見るのにBMIという数値を見てきましたが、最近、アメリカ人の研究者が提唱しているのはWHRという、ウエストとヒップの割合を示したものです。男性は1.0以上、女性は0.9以上が危ないと言われています。そのWHRとBMIを2つ揃えて、様々な病気にかかっているのではないかという予測をするのです。そこで、両方とも引っかかった時にはじめてCT等を使って、体の中をいろいろ検査します。健康かそうでないかという時点でCT等の機械を使うのではなく、最初はこういった身長と体重から出てくる数値を使って見ていくのです。
 そこで、「BMI22と比べた病気の危険度」という表があります。

●BMI22と比べた病気の危険度
BMI25では        高血圧・中性脂肪が2倍
BMI27では        糖尿病が2倍
BMI29では        高コレステロールが2倍
BMI25−29の間では  生活習慣病が2倍
高血圧・高中性脂肪・糖 (死の四重奏)
尿病・高コレステロール
をまとめて持っていると  死亡率が35倍
そのうえタバコを吸えば (死の五重奏)
                死と隣り合わせのようなもの
生活習慣病とは「糖尿病、脳卒中、心臓病、高脂血症」のこと

生活習慣病とは、かつての成人病と言われているものです。成人しか、この病気にかからなかったので成人病と言っていたのですが、子どもも成人病にかかるようになったのです。したがって、「子どもの成人病」という言葉が使われていましたが、より適切な表現方法はないかということで生活習慣病という言葉になりました。
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