愛知県の歴史 (2)中世 尾張・三河の中世仏教 
もどる  目次へ  すすむ  
4.むすび


中世史に何を学ぶか


上川通夫先生
 「中世史に何を学ぶか」というのは難しいところです。繰り返しますが、複雑でややこしい中世社会というのは、裏返しの意味で、生き生きとした、自立した地域社会の実状を想定させます。史料にはなかなか直接に出てきません。しかし尾張・三河で、武士の領主支配が宗教的な形をとらざるを得ない場合があったのは、生き生きした、自立した地域に住んでいる庶民の力に制約されていたからではないかと推測します。

--参考文献--
『続群書類従』第27輯上
 「笠寺縁起」、
 「瀧山寺縁起」、
『新編岡崎市史 史料 古代・中世』      
上村喜久子「中世地方寺院縁起の展開と地域社会-笠寺縁起と熱田-」、『年報中世史研究』第17号、1992年

--参考資料--
『諏訪遊楽図屏風(部分)』  個人(諏訪市博物館) 江戸時代前期
 
もどる  目次へ  すすむ