U 土壌生物の呼吸量の調査
1 方法
 フェノールフタレイン溶液でろ紙を赤く染色する。異なる植生から採取した土壌サンプルが入ったお茶パックと赤く染色したろ紙をビニール袋に入れる。土壌生物の存在をpH指示薬であるフェノールフタレインの色の変化から確認する。

※フェノールフタレイン反応 … フェノールフタレイン溶液はアルカリ性(pH8.3〜10.0)で赤色を示し、中性及び酸性で無色を示す。 この実験ではアルカリ性の溶液(実験ではpH約12のNaOHを使用)にフェノールフタレインを加えて事前に赤色にし、それをろ紙に浸す。ろ紙は土壌生物の呼吸により排出された二酸化炭素の影響で、土壌生物の存在量に比例し、しだいに無色に変化する。

フェノールフタレイン
溶液中のろ紙

お茶パック中の土壌サンプル

ビニール袋中の土壌
サンプルとろ紙
2 結果
異なる植生から採取した土壌サンプルとフェノールフタレイン溶液の色変化
3 考察
 フェノールフタレイン溶液が無色になるまでの時間は林から採取した土壌サンプルが最も短く、次いで畑A(農薬無使用)、畑B(農薬使用)、草地、裸地の順で、裸地では赤色が消えるのに数時間を要した。このことから林などの植生が複雑と考えられる土壌サンプルほど、土壌生物の量が多いためか、呼吸量が多いと考えられた
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