あいちっこプチっ子 
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心豊かな子に

━━━ 心にも栄養を与えましょう ━━━

1 子どもの心を育てる栄養は言葉です。言葉の話せない子どもでも、体全体で言葉を聞こうとしています。愛情を込めて優しく話しかけましょう。
2 よいお話、よい音楽は心を育てる大切な栄養です。心温まる美しいお話や絵本・童話などを与えましょう。
3 草花、虫、小動物に触れることは、命をいとおしむ心を育てます。「きれいだね!」「かわいいね!」と語りかけ、優しく接しましょう。
4 初めてのものに出会った時、「なぜ?」「どうして?」としつこく聞くのは、知恵の付いてきた証拠です。どんな質問にも、子どもの気持ちになって答えましょう。

5 心を育てる語りかけ
 子どもは、胎内で母親の心音を聞き、声も聞いています。また、体を育てる栄養を口から飲込むように心の栄養である「言葉」を、耳から聞いて飲み込み、母国語として覚えていきます。人生のはじめに耳にする大人の語りかけは、豊かな心を育てる大切なものです。

6 人生で初めて出会う本
 「絵本」は子どもが最初に出会う本です。長い読書生活を通じて読む本の内で一番大切な本です。その子が絵本の中で見つけだす楽しみの量によって、生涯、本好きになるかどうか決まるでしょう。

渡辺茂男著「絵本の与え方」から

 幼いめいにせがまれて、昔話を語るようになった遠藤さん。めいが交通事故で意識不明になり「今夜が山」と宣告された夜、枕もとに座り、めいがいつも一番聞きたがった「さるじぞう」を小さな声で語り始めた。「さるのけっつはぬれてもいいが、じぞうのけっつはぬらすでねえぞ。」めいが笑いころげた言葉の部分を20回も繰り返したとき、ぽっかり開いた口がかすかに震えた。70回80回も語ったとき、突然、ヒューと息をはき出し、パチンと眼を開いた。
                   −児童文学作家 宮川ひろ先生の講演から−

 子どもが心を豊かにするやさしい言葉・美しいお話・かわいらしい動物などに関心を持つよう仕向けることが大切です。
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