あいちっこプチっ子 
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社会生活の中で気持ち良く生活できる子に

━━━ 体験を通して身につけさせましょう ━━━

 子どもが生きていくのに、また、社会の中で相手と気持ちよく生活していくのに必要な力を見につけるように導く「しつけ」は、家庭でなされるものです。

1 親の生活態度を見直すことから
 生活習慣、社会性など子どもが人間として身に付けていくことはたくさんありますが、大人の接し方で子どもが心に刻んで行くことが違ってきます。親がまず、我が子に何を大切に身に付けていって欲しいのかをしっかり持つことが大切です。そして、親自身が明るく前向きな生活態度や、命あるものを大切にしたり、思いやりの心で周りの人とかかわったりする姿、社会生活の中で気持ちよく生活しようという姿勢を子どもに見せていきましょう。そうした親の姿を見ながら、子どもは見よう見まねで気持ちのよい生活の仕方を学んでいきます。

2 子どもとの信頼関係をつくることから
 子どもの姿をありのまま受けとめ、子どものしていることの意味を分かってやりましょう。この、ありのまま受けとめることと何でもしたい放題させておくこととは全く違います。子どもの心を分かって寄り添うことで、子どもは自分のことを分かってもらった安心感・うれしさ・喜びから信頼の気持ちを強くします。しつけは、この子どもとの信頼関係の上に立って初めて成立するものです。「自分は愛されている」「困った時はいつでも助けてもらえる」という信頼の気持ちがあるからこそ、善いことをほめられればうれしく、さらにやる気を持ちます。悪いことだと教えられれば、相手を悲しませたくないと、その行為をやめようとするものです。

3 実際の体験を通じて身に付けていくことから
 子どもたちが、人間として生きる方向を確立するまでには、いろいろな曲がり道を通ったり、長い道を歩いたりしなければなりません。大人もそうした道を歩んできたにもかかわらず、子どもには最短距離で身に付けて欲しいと要求しがちです。そのため、いらいらしたり、その場限りのことで叱ってさせようとしたりしがちです。でも、いくら親が口で説明しても大人がやって見せても、子どもが自分でやってみなくては身に付いていかないのが、幼児期の特徴です。様々な体験を通して、していいことと悪いことを知ったり、周りの人とのかかわり方を身に付けていきます。

4 一緒に考えたり、方向を示したりすることから
 「どうするとよかったんだろう。」「こうするとよかったね」と一緒に考えてくれたり、方向を示したりする大人がいることで、子どもは自分のしたことの善し悪しを理解していきます。そして、次第に自分で考え判断して行動できる力を付けていきます。「しつけ」はそのためのものです。

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