あいちっこプチっ子 
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やさしく、笑顔で語りかけを

 赤ちゃん言葉にもやさしく応じて
 赤ちゃん言葉とは、意味のある言葉を話す以前の「ああ」とか、「うう」といった発音のことです。
 そのような言葉は、初めはお母さんと話したいわけではなく、自分で声を出して、それを試したり、楽しんだりしているのです。しかし、だれかが相手をしてあやすと、その声に聞き入るようになったり、それに驚いたりすることもあります。そして、徐々に自分の声に反応してくれる人がいることに気付き始めます。これが言葉の発達にとっての大切な基盤になることは言うまでもありませんが、情緒的な人間関係の発達にとっても大きな意味を持っているのです。
 ですから、家族の皆さんが赤ちゃんをあやすことは、とても大切です。あやされた赤ちゃんは、「ああ、ああ。おお、おお」などと、赤ちゃんは言葉を発するようになります。そのときは、ほほえみながらやさしく語りかけましょう。
 そのようなことが、その後の言葉や情緒の発達の基盤になってくるのです。おむつの交換をしながらも、「きれいにしましょうね。きもちよくなったね」などと声をかけ、さっぱりと気持ちよくなった喜びを、言葉とともに味わわせてあげましょう。また、入浴のときも、ただ赤ちゃんの体を清潔にするだけばかりでなく、「ほうら、おふろよ、きれいになろうね」と、赤ちゃんがそのつもりになって、それを楽しむような雰囲気づくりをこころがけましょう。

 言葉は、しつけのためにも大切
 最初の誕生日を迎えるころに、子どもは意味を持つ言葉を発するようになります。お母さんに向けられた「ママ」という言葉は、お母さんにとって、どれほどの喜びをもたらすことでしょう。
 生後2年目、3年目は言葉の習得にとって特に重要な時期です。
 言葉は大人と子どもの会話が増え、豊かになることにより発達します。子どもの世話だけをして話しかけが少ないと、子どもは言葉の面だけでなく、全体的な人格発達の面でも遅れます。また、親が子どものしたいことを先取りし、配慮しすぎる場合も同様です。
 周囲の物や現象を教え、身の回りのいろいろな物の扱い方をだんだんに身に付けさせることも、この時期の言葉の発達にとって重要です。というのは、子どものイメージを豊かにすることなしに、言葉の豊かな発達はあり得ないからです。
 言葉の習得は、しつけのためにも大切です。良いことや悪いこと、美しいことや醜いことに対する態度を身に付けるためには、言葉によるコミュニケーションが必要です。それによって道徳的な感情や判断力が育つのです。「…ちゃんは親切だね」、「おりこうさんね。…ちゃん。きれいに手が洗えたね」など、言葉がけをしてあげましょう。


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