あいちっこプチっ子 
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かわいい笑顔は育児の賜物

表  多くの可能性を秘めた人間の赤ちゃんは、他のほ乳類の赤ちゃんと比べると、とても無力です。したがって、人間の赤ちゃんは、周囲の大人による保護と世話、つまり育児を必要とします。育児はある程度の苦労を伴います。しかし、その多少の苦労は何より赤ちゃんのかわいい笑顔によって吹き飛ばされます。そして、実はそのかわいい笑顔も育児の賜物なのです。
 1か月の終わりから2か月の始めにかけて、赤ちゃんは人間の顔を人間以外のものと区別できるようになります。ほぼこの時期に赤ちゃんは初めてはっきりと笑い、身近にいる人々を喜ばせます。笑いは赤ちゃんの快の気持ちの表れです。そのような快の気持ちは、大人が相手になってあげるから生じるのです。赤ちゃんの交わりたいという欲求が満たされていると言えます。たとえ空腹、冷たい、眠いというような状態でも、赤ちゃんは、自分の上に体を傾けてきた人の顔に視線をとめ、笑いかけ、活発に手足を動かします。その笑顔は、赤ちゃんが人としてコミュニケーションをとることができるようになったことの表れです。それはもちろん、自然には生じません。周囲の大人が赤ちゃんの欲求に適切に応じることが必要です。その際、赤ちゃんを心から愛し、かわいがるという姿勢が何より求められます。


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