愛知県ビデオコンテンツ 平成21年度 愛知県民俗芸能大会 〜田原市大会〜
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  なこえ かぐら
名越神楽

 名越神楽の発祥は定かではありませんが、明治初年名越に古い獅子頭があることがわかり、集落の人たちが復活させたと伝えられています。復活のために、作手(つくで)の長者平から人を招いて師匠になってもらい、代表の者数人が習ったといわれています。この時、名越の人々は獅子舞だけでなく、段物(浄瑠璃が入る芝居)も習ったとされています。
 筆をくわえ、頭を振りながら文字を書く女獅子。獅子舞神楽(かぐら)でこんな芸を披露してくれるのは、名越の獅子だけです。名越神楽と言えば【葛(くず)の葉子別れ】が有名です。

【葛の葉子別れ】のあらすじ
 阿部保名 (あべのやすな)という若者は、死別した妻と瓜二つであった「葛の葉」に恋しましたが、妻の妹であったため、結婚の話はうまくいきませんでした。ある日、保名は狐狩りに追われた白狐を助け、負傷してしまいました。葛の葉があらわれ、保名を介抱しましたが、正体は助けられた白狐でした。保名は白狐と6年も阿倍野に隠れ住み、今では5歳の子どもと幸せに暮らしています。
 しかし保名を忘れられない本物の葛の葉が、親を捨て阿倍野へ尋ねてきました。それを知った白狐は、もはや人間の姿を借りているわけにはいかないと、眠っている子どもを背負い名残を惜しみつつ「恋しくば尋ね来てみよ和泉なる信田の森のうらみ葛の葉」という和歌を障子に書き、姿を消すというものです。この子どもが後の、安倍清明と言われています。

【出演団体】 名越神楽保存会(新城市)

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