◆ 藤岡歌舞伎(愛知県豊田市)
	昔から演じられてきた「地芝居(じしばい）」は、全国の各地で演じられてきた。豊田市の北部に位置する藤岡地区でも、各集落の神社にある舞台で演じられ、多くの人々を楽しませ、長く伝えられてきた。これらの農村舞台の中には取り壊されたものや、改造されたものもあるが、ほとんどが保存されている。なかには回り舞台が残されているものもあり、「地芝居」を偲ぶことができる。しかしながら戦後は昭和３０年代を最後に、これらの舞台で「地芝居」が演じられることはなかった。 　こうした中、商工会の「まちおこし」事業の一環で「地芝居」を「藤岡歌舞伎」とし上演したのが平成８年度。それ以来、秋の旧藤岡町のイベントで「藤岡歌舞伎」を上演することが恒例となり楽しみにされてきた。

一度途絶えたとはいえ、昔から長く続いてきた立派な文化があることを、自分たちが演じることで、多くの皆さんに知ってほしい、そして伝統芸能を復活し伝承させたいと願って演じている。まだ活動を始めてからの期間が短く、会員も少数であり未熟な団体だが、少しでも活動の場を広げていきたいと考えている。 　また、豊田市内にある「豊田市農村歌舞伎連絡協議会」の一員として、共にこの活動を続けているが、今後は地域にある農村舞台での上演をしていきたいと願っている。

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