脳は若返る 
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終わりに


 まずボケないことが非常に大事ですよね。休息が脳の老化を防ぐ、これはできますよね。またお年を召すと非常に倒れやすい、ですから、お年寄りは階段を上り下りする際、人と話しながら上がったり降りたりするとつい気が緩み、転んで頭を打ってしまうことがあります。だから足元に注意することをいつも私は勧めています。それから、ストレスを避け、心の平静を保ち、心を傷つけるようなことは止めましょう。我々は、心の平静を保つと言っても、意図的に自分の意思でできないことが多いのですよね。昔の人は、お茶、お花、写経、あるいは仏さんの前で両手を合わせるだけで、心が落ち着きますよね。ですから、自分に一番向いている形を、例えば、茶道・華道をやりたい人はやる、歌を歌うことでも何でもいいのですが、形から入ることによってやってみるといいと思います。そして頭を使うこと、これは非常に大事なことです。それから脳の栄養にも注意して下さい。自分でできること、自分でボケないようにすること、自分で脳を若々しくすることはできます。先ほどの袁学悔の話ではないですが、我々の生命は決まり決まったものでなくて自分で変えることができるわけです。
 私は自治体で講演することが多いのですけど、担当の人と話をすると、例えば、お年寄りの人が民生委員になるともうすっかり変わってしまう、ということを聞きます。何か役を与えられたということでもいいのですが、お金の問題ではないのですよね。何か自分に与えられた使命、生きがい、また心の問題だってありますね。ですから我々の脳というのは、もちろん脳によって心は生まれるのですけど、心によって脳を変えることができます。(だって中日が勝ったって脳は変わるのだから。)と言うことを申し上げてお話を終わりにしたいと思います。
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