家庭教育啓発資料「父と子」 
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は じ め に

  少子化、核家族化、都市化など家庭を取り巻く状況が急激に変化する中で、子育てや子どもの教育についての不安や悩みが広がっていることが指摘されています。そして、親による我が子への虐待、減少しない不登校、非行や犯罪の低年齢化などがいよいよ深刻になっています。
 子どもを育てることは未来の社会を支える人材を育てることですから、社会の大人全体でこうした問題に取り組むことが重要です。しかし、家庭における子育てや教育は、本来、親の責任と自覚に負うところが大きく、夫婦が互いに尊重し合い、一致協力して担っていくよう努力することが大切です。
 ともすると、子育てや家庭教育の責任が母親だけに委ねられ、父親の関わりが希薄になりがちな傾向がありますが、父親のちょっとした工夫が、母親や子どもとのコミュニケーションを豊かにする例も少なくありません。また、我が子だけでなく、楽しみながら地域の子どもたちと積極的に交流する父親の姿も見られるようになってきました。
 こうした日常生活における父親と子どもとの関わり方に学びながら、父親は子どもに何を語るのか、何を伝えるべきなのか改めて考え直してみたいものです。家族が感じたことを素直に伝え合い、互いに愛情と信頼を深め、人間として成長していくことができますように願ってやみません。この小冊子が少しでもそのお役にたてば幸いです。
愛知県教育委員会
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