国際化と人権 
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おわりに


 始めに見た開発途上国とは、様々な点でまったく違う、スウェーデンの話をさせていただきました。この両方というのを、あえて比較ということで出させてもらったわけです。今後日本はどうするべきかということにもなっていくかと思います。
 ただ、スウェーデンがこれだけ発展しているのは、その背景にある考え方が違うというところも、かなり大きいと思うんですね。もちろんキリスト教精神に基づくというのもあるかもしれません。ノーマライゼーションだとか、障害者も健常者も差別がないということがすごく実現されている社会というものを、垣間見ることができるわけです。
 高福祉国家であるヨーロッパ、あるいは日本の一部だけと、全世界を比較した場合に、かなり偏りが出ているということがあると思います。一方では、本当に食事もできない状態の国があります。それを単に国の政治体制の問題だけで片付けていいのか、人道的な問題もあるわけで、それをどうしたらいいのかということです。単にスウェーデンの福祉はいいから日本は学んだ方がいいというだけの話ではありません。もう一つの、開発途上国の問題も、やはりいわゆる地球市民ということであれば、絶対無視できない問題です。特に日本の場合、国際社会の中での役割ということも当然出てくると思います。様々な矛盾を抱えてはいますけれども、そういう両方の問題の中で、いろいろ考えていかないといけないのではないか、ということを提案させていただきました。
 今日はこれで終わりにさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。

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