今回の一番のねらいは、障害を持っている方にどのように接すればいいかということを理解してほしいということで、内容を考えました。そこで、次に挙げた、「障害のある人へのエチケット」というのを、ぜひ実践していただければと思います。
- 障害のある人に対するお手伝いは人間として当然の行いです。特に意識することなく、ごく自然な気持ちでお手伝いしたいものです。障害のあるなしにかかわらず、人間はみなお互いに助けられて生きているのです。
- 人間ひとりひとりが千差万別であるように、障害のあるひとりひとりも全てちがうのです。「障害者」とひとまとめに考えるのは混乱のもとです。ひとりひとりが別々の人格であることを認識することが、障害のある人に対するエチケットの基本です。
- 障害のある人のお手伝いをするときは、あたりまえのことですが、まず、声をかけることが大切です。黙っていきなり身体に触れたり、車いすを押したりするのは、失礼でもあり、相手を驚かせたりすることになります。
- 障害のある人が困っているのを見かけたら、その人が何をしてほしいのかを聞くことが大切です。ひとりよがりに手を出すのは、親切ではなくお節介になります。
- 障害のある人自身も、介助のされ方を工夫しています。
- 障害のある人を特別視したり、無能力扱いをしないことが、障害のある人に対して最も理解ある態度です。同情にもとづく言動は控え目に、必要なときには快くお手伝いしてください。
(障害者福祉研究会編「障害者のための福祉 2000」中央法規出版より)
3番目に書いてあるように、障害のある方には、まず声をかけてあげて下さい。障害歴がとても長い方は、もう介助のされ方もよくわかっておりますので、「どのように援助をすればいいですか」と聞けば、「このようにやってください」と言ってくださる方が多いと思います。ぜひ困っていそうだなと思ったら、声をかけていただいて、できることがあればしていただくのがいいのではないかと思っています。
これで終わらせていただきます。ありがとうございました。