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<その日からお参りがはじまった> |
その日から、たすけはしのを背負い、しのの両親は後ろから支えるようにして
お地蔵さまのところへお参りに行きました。
それは毎日毎日続けられました。
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家族は、しのが少しでも良くなって欲しいという一心でした。
来る日も、来る日もお参りは続けられ、日に2度3度という時もありました。 |
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そんないつものお参りの帰り道のこと、しのの顔に赤みがさしていました。
しのは「良い匂い、もう金木犀の季節なのね。」と小さな声でつぶやきました。
「しのがしゃべった、しのがしゃべった」と家族はみんな大喜び!
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しのの病は日に日に良くなり、見違えるように元気になりました。
しのも家族もうれしくて、うれしくて・・・
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そして、お地蔵さまへの感謝の気持ちが沸々と湧いてきて、
家族はみんなで会う人、
会う人に、このお地蔵さまのご利益を広めることにしました。
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世の中は不思議なもので、ありがたい話を聞いて共に喜ぶ者がいるかと思うと
それで一儲けたくらむ者もいました。
この「とらきち」がそうでした。
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とらきちは、「そんなにご利益のあるお地蔵さまなら高く売れるぞ」と考え、お地蔵さまを
盗んで逃げて行きました。
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映像を見る・・・ <約3分52秒> |