メロドラマ・女性・イデオロギー 
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メロドラマの一般的解釈

 メロドラマの一般的解釈とは、辞書によりますと「19世紀初期にイタリアやフランスで流行した、音楽(メロディー)入りのロマンティックな通俗劇」とあるように、メロディーとドラマを合わせた非常に通俗的なものです。他の辞書には「勧善懲悪主義でめでたしめでたしで終わるのを定石とする感傷的な通俗劇」とありましたが、ここでは、悪の敗北とハッピーエンディングという条件がでています。
 メロドラマには悩み苦しむ犠牲者である女主人公と、彼女を追う悪人、悪漢が大抵出てきます。筋も大体決まっており、人物も型にはまっている場合が多く、またメロドラマは必ず聴衆を泣かせるという感傷性を持っているために、全体的に低俗だと過小評価されてきたのです。イタリア、フランスを起源とするメロドラマは、実際には19世紀の終わりから20世紀の初めに特にアメリカ映画で開花したと言われています。

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