現代哲学からのアプローチ・・・「グローバル化する現代と伝統文化」 
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はじめに


宮原勇先生
宮原勇先生
 私の専門は特に現代哲学です。話が抽象的・概念的なものになりますが、具体的なものをいかに概念化するか、それが哲学の課題です。具体的な現象を考える基本的な枠組みを提示してみたいと思います。
 今日ご紹介する議論は、現代哲学・思想・社会思想の分野です。現在1番関心の的になっている問題だと私は思っています。いろいろな一般の書も紹介しますので、ご参考にしていただければと思います。
 今回の主旨は、グローバル化という現象とその背後にある考え方、そしてそこからくる弊害です。ヨーロッパ近代が17世紀以降、今日まで推し進めていた動向が、日本もその流れの中で取り込まれ、そのグローバル化の弊害が今日出てきています。
 全体のタイトル「民族のアイデンティティー」というものは、哲学では主張しづらいですが、保守主義、排他的な立場に陥るのではなく、自分の歴史というものを自覚する方向で、伝統文化を確認するのが全体の主旨です。

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