社会参加活動/障害を越えた育ちあいの場(名古屋市)おもちゃ図書館「ぴっころ」 目次へ

 発達に遅れがあったり、心身に障害があるため上手に遊べない子どもたち、あるいは人とのかかわりがうまくできない子どもたちが、保護者やボランティアとともに、おもちゃで遊ぶことを通して、いきいきと楽しい時を過ごすようにと設立されました。
 
1 経過
1981年東京に第1号のおもちゃ図書館が設立され、その後「おもちゃの図書館全国連絡会」が組織される。
1985年名古屋南部におもちゃ図書館「ぴっころ」がオープン。
名古屋南生涯学習センター敷地内及び地域の工場2階倉庫を無料で借り、おもちゃ置き場が充実する。
2 内容                
(1) おもちゃの図書館は
〇 地域に広く開放された場所であること。
〇 障害のある子どもを中心にその兄弟姉妹・友達を受け入れる。
〇 活動はボランティアグループの手により運営されること。
〇 おもちゃは無料で貸し出す。
という4点を守って、全国的に活動が広がりました。
おもちゃ図書館「ぴっころ」は毎月第2土曜日に会場(名古屋市南生涯学習センターの一室)を借りて開館しています。

(2) 活動
@ 生涯学習センターのじゅうたん敷きの床(51u)におもちゃを広げて遊んだり、外の人工芝などで遊ぶ。
A ボランティアが組み木のおもちゃを作り、子どもにプレゼントする。
B おもちゃの準備とかたづけは親同士・子ども同士でおこない、障害がある子どもも、できる範囲で役割を持つ。
C 他のおもちゃ図書館などとネットワークを結び、おもちゃの修理、交換、ボランティア支援など個別の組織をつくり、運営している。
3 成果と課題
(1) 成果
   「きまり」や「マニュアル」を作らず、おもちゃ図書館に訪れる人たちのニーズに合わせて活動を進めたことにより、障害をもつ人とその関係者以外に医師、保母、主婦、コンサルタントなど、さまざまな人たちがボランティアとして参加できるかたちができた。
おもちゃをとおして友達を意識することもでき、親同士、子ども同士のつながりを広げ、深めることができるようになった。
(2) 課題
・ボランティアの確保と研修および財源の確保
・地域の中につながりを広げ、みんなでつくるおもちゃ図書館を目指す。
・地域の人的支援や活力・機能を有効に活用し、おもちゃ図書館「ぴっころ」が活動を続けることにより、障害を持つ子どもたちが、地域で行きやすい環境をつくることを目指しています。

  連絡先  おもちゃ図書館「ぴっころ」代表者/武田美和子 052─612─4022