イベント
絞り染めは世界でも最も古い模様染めで、紀元前から行われてきました。エジプトと南米、アジアではインドが古く、それが中国、そして日本に伝わりました。日本の古いものでは正倉院や法隆寺に伝わっている布に絞り染めの施されているものが見られ、絞りの起源を伝えると共に、現在では日本の宝としてその高い技術を伺うことができます。本展会ではその日本の絞りの起源に着目し、今もなお京都、大分、愛知での産業として定着した絞りのルーツを日本の染織史家・染色家吉岡幸雄氏のご協力のもと紹介いたします。
染織史家でもある吉岡幸雄氏は、自身の研究のため膨大な古裂をご所蔵されています。その中には、正倉院と同時期に制作されたものもあり、現在でも古の人々の染色技術、絞り技術の高さを十分に伝えるものとして貴重です。本展ではその正倉院期の古裂を中心に日本で美しい発展を遂げた絞りを時代を追って紹介し現在まで絞りがどのように発展してきたかをご紹介する内容となっています。
また、本展はワールド絞りネットワーク(World Shibori Network、WSN)が主催する第11回国際絞り会議(11th International Shibori Symposium in Japan)の名古屋会場の一つとして開催いたします。
名古屋は、第一回国際絞り会議の開催地であり、さらにワールド絞りネットワークの本部があります。本展は山形での本会議のプレイベントとして開催されるもので、名古屋城、名古屋市博物館の2会場と共同に行います。名古屋城では名古屋城築城と関わりのある有松絞りの起源をたどるものとして、名古屋市博物館では世界の絞りの原点である有松鳴海の嵐絞りとして展開し、古川美術館では日本の絞りのルーツを紹介することで3会場で絞りの諸要素をご紹介します。
開催期間
- 2018年 5月 26日から 2018年 7月 1日 まで(毎週 日曜、火曜、水曜、木曜、金曜、土曜)
- 月曜日休館
受講費用
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大人1000円 高大生500円 小中生300円
申込み
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申込先:
古川美術館
〒 464-0066 愛知県名古屋市千種区池下町2−50
TEL:052-763-1991 FAX:052-763-1992
その他
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ワークショップ「伝統×革新 絞りで空間演出!! ランプシェイド&ランチョンマット作り」:
国際絞り会議の創立メンバーであり、絞りの技術を世界へと普及する活動をしていた故・竹田耕三氏が生前にまとめた古い絞りの図案を使ってランチョンマットを作ります。さらに、イッセイミヤケブランドでも使用されている絞りの形状記憶の特性を生かしたランプシェイドも作ります。
日時: 6月10日(日) 13:30〜15:30
参加費:7,500円(2館共通入館券別途必要)
開催場所:古川美術館3階会議室(一部野外を使用します。)
協力:第11回国際絞り会議名古屋会議実行委員会
定員:18名
申込:お電話にて
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パスポート限定企画 特別閲覧会「古の絞りへの誘い」:
自然染料にこだわり、古代色の再現にも取り組む染色史家・吉岡幸雄氏をお招きして特別講演会と閲覧会を開催します。日本の色の歴史と魅力を本展出品作に合わせてお話いただきます。また講座の内容に合わせて本展覧会のメインともなる江戸時代の技術の粋を尽くした華麗な小袖裂集の特別閲覧会も開催いたします。
日 時:6月30日(土)17:30〜18:30(受付:17:00〜)
講 師:吉岡幸雄(染織史家)
場 所:爲三郎記念館
定 員:20名(お連れ様1名まで可)
費 用:1000円(別途入館券必要)
申 込:お電話にて
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ホームページURL:
http://www.furukawa-museum.or.jp/
問合せ先
- 古川美術館
- 〒 464-0066 愛知県名古屋市千種区池下町2−50
- TEL:052-763-1991 FAX:052-763-1992